「ヘテロゲニア リンギスティコ」。理解にかなり頭を使う異世界言語探求マンガ

書店で見かけて、気になって買いました。あまりにも「ダンジョン飯」すぎるカバーデザインだけど、同じKADOKAWAだから大丈夫…なのか??

架空世界の人間の言語学者が、魔界に棲むワーウルフ(人狼)やリザードマン(トカゲ人間)などの言語の調査に向かうというのが、本書のテーマです。異種族の身体的特徴から認知やコミュニケーションの特徴、そして言語の成り立ちなどが設定され、それを探求していくのが興味深い。

モンスターの「食べ物」としての特徴が細かく設定された「ダンジョン飯」と通底するノリを感じますが、世界観の作り込みの緻密さ、深さは、本作「ヘテロゲニア リンギスティコ」の方がかなり果てしなくやってしまっている感じです。例えばワーウルフは息を吸いながら言語を発する、液状の身体を持つスライムは自在に分離・結合でき、その際に記憶や人格が混ざる、などなど…。

とにかく情報量が多いうえに人間界の常識とは異なる事象が次々と起こるため、「ダンジョン飯」の食事シーンのように「うまそう」「まずそう」とかでさらっとは読み流せません。ひとエピソードごとに若き言語学者ハカバ君の体当たりのトライを見て、状況を把握し、理解したうえで「なるほど面白い!」という感想に至る必要があるので、なかなか頭を使うマンガです。

なので、疲れているときにサラッと読める感じではないんですが、脳のふだん使わない場所を刺激したいときには「人狼とクラーケンの商談のしかた」などを本書で読むのも一興かなと思います。

ちなみに本作ではWebでも読めるようです。公開中の10話までが、コミックス1巻にも収録されていました。

「ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~」各話一覧|ヤングエースUP – 無料で漫画が読めるWebコミックサイト