ロマサガがスマホゲーになってしまった。「ロマンシグサガ リ・ユニバース」レビュー

全国のロマサガ愛好家の皆さんこんにちは。スマホゲーム「ロマンシングサガ リ・ユニバース」が、2018年12月6日より配信になりましたね。

私は初代ロマサガ以来のファンであり、もう息子とポケモンという感じでもない(息子の年齢的に)し何のゲームが一番好きか? と問われたらロマサガシリーズと答えていいなと思うぐらいの愛好家なんですが、スマホ版登場の知らせを聞いて、やや複雑な気持ちながら心待ちにしていました。

SS確定リリース記念ガチャは回していませんが、とりあえず一区切りといってよさそうなあたりまで遊んだので、レビューを書きたいと思います。

このレビューの前提

私はいわゆるソシャゲ、スマホゲーの類に強い拒否感を持っています。多くのスマホゲーはガチャ等で気持ちいい要素を小出しにしてユーザーに気を持たせ続け、習慣化させ、中毒になったユーザーから時間と金を毟り取り続けます。

ユーザーをどれだけ「やめられない」状態にして囲い込み、刹那的な快楽と引き換えにして金を使わせ続けられるかがビジネスとしての成否を分けるなんてダメでしょう。タイトルに愛があるならパチンコとソシャゲに出したら終わりだね、という「偏見」を持っています。

が、実際ロマサガがスマホゲーになっちゃうならしょうがない、いっちょ病んでみるか、ということで、始めてみました。そういう偏った視点からのレビューであることにご留意ください。

胸がたいへんに立派!

さて、アプリを起動して簡単なチュートリアルを終えると無料ガチャタイムとなるんですが、チュートリアルとガチャを通して気になるのが、キャラの「胸」です。どうもカタリナ(ロマサガ3)がイチオシらしく、あちこちの画面に出てくるんですが…。迫力あるな。

せっかくのスマホゲーなのでこの絵のカタリナが出るまでリセマラなるものをやってみようと挑んだところ、3回目で出ました。その後別の端末で10回ぐらい引いてみたけどいっさい出ないので、わりとラッキーだった気がします。

本作ではキャラに3段階のレアリティ(SS、S、A)が設定されていて、同じキャラでもレアリティ違いのものを「スタイル」と呼んでおり、絵も違います。上のカタリナはSSスタイル。

露出度低めだが胸が強く存在を主張しているSスタイルはこちら。カタリナのAは存在しないようです。

スマホゲーといえばきわどい格好の女性キャラ、が定番でありガチャを回すモチベーションのひとつなんでしょうし、わりと他のゲームの絵を見るに、原作の世界観も意識して露出抑え目なのかなという気はしますが、そうかあ、商売って大変だよねみたいな感慨はありますね。単にイラストレーターさんの好みかもしれませんが。

小林智美イラストもある!

ロマサガシリーズのキャラクターデザインを手掛けている小林智美さんのイラストを使ったものもあります。こちらはバーバラ(ロマサガ)のSS。

ただ、今の高精細なモニターで、それ前提に書き込まれたイラストと見比べると、絵によっては粗いなあと感じられてしまいます。もともとそういう画風ではありますが。

ロマサガ的なツボを押さえた演出

冒頭のチュートリアルは軽くさわり程度で、やたら情報密度が高い画面の細部はよくわからないままロマサガRSの世界に放り出されます(しかし、なんで「リ・ユニバース」の略が「RS」なんだろう?)が、序盤はまだ敵がそこまで強くないので、よくわからないところは適当なままでも何とかなります。

そして、陣形だとか戦闘中に「ピコーン」と技をひらめくところとか、ときに無茶な名前になる連携技とか、実にロマサガシリーズらしい演出がしっかり入っているところは、オールドファンに嬉しいところですね。

ただ、本作では1キャラが3つまでしか技を覚えないので、1キャラあたり3回しか閃く機会がありません。

あと、戦闘終了時の「○○がアップ!」もあります。シンプルに懐かしくて楽しい。

スタミナ減らない! やること多い!

スマホゲーは、行動するごとに減少し時間によってゆるやかに回復して、課金で速回復できる「スタミナ」制を取るものが多いと思います。本作ロマサガRSもそのようになっているのですが、序盤は特に、驚くほどスタミナが減りません

たぶん回復ペースがそこそこ早いうえ、プレイヤーのレベルが上がるとプレイヤーレベルと同じ数値分回復するシステムになっています。しかもストーリーを追って進めていくとだいたいスタミナが尽きる手前ぐらいでプレイヤーレベルが上がって回復する、を繰り返す調整になっているようです。

なので、うまいことやっていればスタミナ切れが起こらず、無課金で延々と遊べます。というか、やめ時がよくわからなくなります。

しかし、序盤の壁みたいな急に強くなる敵ボスがいて、普通に進めていると、この「ヤミー」の手前で1回詰まると思います。

ヤミーのあたりが、1回目の我に返りポイントかもしれません。このゲーム、何かストーリーは一応あるみたいなんですが、基本的に「強いキャラを育てて強い敵を倒すとさらに強い敵が出てくるからもっと強いキャラを育てる」を永遠に続けることが目的なゲームな気がします。

で、対ヤミーに関しては、それまでよくわからないからと適当にしていた武器や防具選びとか、強化とか、デイリーイベントによる地道な訓練なんかをやっていくことで倒せるようになります。

このあたりの細々とした育成作業をやりだすとまた時間がかかります。そして、細々としたミッション(実績)に対していちいち少額の報酬が設定されているので、それを毎回受け取る作業も発生します。内職的な楽しさはあるんですが、うーん、これを延々としたくてやっているわけでは…という感じ。

ガチャ(プレイヤーの努力と相関しないランダムな報酬)とスタミナ制度(日常生活にゲームを食い込ませる)、そして細分化した報酬設定(細かく達成感を感じさせる)がこの手のゲームの基本システムだと思います。人間が気持ちよくなり、習慣化し、依存性を高めて結果的に有料プレイヤーに育つ仕組みを研究し尽くした結果のこれなんだろうと思います。

プレイヤーとしては「手口はわかってるんだけど脳が気持ちよくなるのには逆らい難い」みたいな感じ。もっとこう、2、3日徹夜で集中的にプレイしてやり切ったー! みたいな遊び方をしたいんだけど、そういうゲームはサブスクリプション(定期購入ではないが、継続的関係の中での課金を狙う)型じゃ成立しにくいだろうなあ。

中盤に入ると課金の誘惑を感じる

序盤の強敵であるヤミーを倒して中盤に入ると、それまでよりも攻略ペースが遅くなってきます。

敵が強くなるので、ゆっくり育成しながら進む必要があり、そうするとスタミナが切れがちになる。進行が遅くなるとジュエル(ガチャ等に必要な資源)の集まるペースも遅くなり、ガチャの頻度が落ちる。でも戦力不足を強く感じるのもこの頃で、いいキャラをもっと出したい…。

じゃあ課金するか? という気分になりがちなんですが、このあたり、うまくプレイヤー心理をくすぐってきますね。最初に気持ちいいことをやらせて、もっと気持ちよくなりたい! というところでちょっとずつ距離を取るようにすると、相手は追いかけたくなる、みたいな。

ただ、ガチャの頻度が落ちるとはいってもかなりスタミナの補充ペースは速く、稼ぎの計画を間違わなければ、やっぱりかなりやめ時が見えない感じになってくると思います。

ちなみに有償ジュエルの相場は1個=1円が基本となる模様。10連ガチャはジュエル3,000個です。

Pokémon GOぐらいの課金ならちょっとやっちゃうかーという気分にもなるけど、カタリナから謎のおっさんまで何が出るからないガチャ300円というのは、ちょっとまだ自制心が働いてしまいます。

で、どこまでやればいいの?

(ここから、致命的ではないと思っていますがネタバレします)

このゲーム、先々の報酬の目標がリスト化された「ミッション」が一種の進行のヒントになっていて、「東の悪しき魔女」とやらを倒せば一段落だなとわかるんですが、倒してもびっくりするほど何も起きませんでした。

ロマサガRSの主人公として「ポルカ」というキャラがいて、彼の妹の「リズ」が何者かにさらわれる。ポルカはこの世界の「塔士」という存在になって、異世界の存在(過去のシリーズのキャラクター)を召喚して戦う、みたいなのがメインストーリーのようですが、リズをさらったらしい魔女を倒しても、びっくりするほと話しにケリが付かず放り出されてしまう。

ソシャゲなんだから「おしまい」にはしたくないとしても、「中締め」みたいなのがあってもよくない? と思うんですが。

一応「東の悪しき魔女」のストーリーは全体で「1章」のようで、今後2章移行が配信になる可能性は高そうです。また「Normal」でクリアしたあと「Hard」「Very Hard」もプレイできるようで、お好きな人はとことんやり込んでね、という仕様になっています。

ちなみに、ガチャの演出(上記スクリーンショット)はそこらの高威力技以上に凝ってます。

個人的にはこの先キャラ強化以外のミッション(報酬)が設定されていないので、またシナリオが追加されるまでは終わりかなと思っています。でもデイリーのミッションだとか毎日1回遊べるガチャとか、細く関係を続けさせる仕掛けがまたいやらしい…。

「ファンなら」という予想どおりの評価

ロマサガRSをやってみた評価としては「ファンならやってみれば?」という感じでしょうか。特別ゲーム性が高いわけでなく、登場するキャラに関しての情報もRS中にはたいしてないので、基本的に過去作をある程度やっていた人が懐かしがりながら遊ぶもの、という想定なんだと思います。

先述したように強い偏見を持って遊び始めましたが、やってる間はかなり前のめりに(睡眠時間削りつつ)進めました。思ったより課金を迫る感じでなく無料でも十分すぎるほどに遊べて、思ったよりも無課金者フレンドリーだなという印象があります。

ただ、ストーリーはブツ切れだし、仕様上しょうがないのかフォローする気がないのかわかりませんが、ガチャで手元に出てないキャラがストーリー中に登場し、重要な役割を果たしたりもします。そうしたところもあって、ほかのシリーズの作品のように楽しく遊んだ、という感じではないなというのが正直なところです。

ここまで書いたのは私の見方ですが、ゲームといえばスマホゲーという世代の感覚はまったく違うのかなあ、という気もしています。

私は初代ロマサガやサガ・フロンティアはクリアーしたらリセットして数十回遊んだ記憶がありますが、スマホゲーではリセットせず永遠に育成し続けるのが基本であり、「なんでゼロに戻すの?」という感覚があるかもしれません。

私は自分の「偏見」を簡単に正すつもりはありませんが、誰かに押し付けたいとは思っていませんし、ほかの人の感想や意見も聞いてみたいと思っています。

とことで、実はパッケージ版の最新作である「サガ・スカーレットグレイス」を私はまだ遊んでいなくて、スマホ版も出ていることを今回知りました。ロマサガRSにお金を使う前に、こちらを買って遊びたいと思います。冬休みにでも。