「痴的生活」を設計しよう

知的生活の設計」。著者の堀正岳さんよりご恵贈いただきました。それにしても「知的生活」ってなんか凄くないですか。いやいや私ごときが知的生活なんて…。

「知的生活」の字面にビビらなくもていい

いやまあ実際のところ、本書は特別に高尚だったり難解だったりはしませんし、「知的」が指すところも、多くの人がパッと思い浮かべるほどハードコアなものではありません。

本書の冒頭に、こういう一節があります。

しかし実際には、現代の情報社会でおよそ「知的生活」的なものにまったく触れずに生きている人はほとんどいません。あなたは本や漫画を読まれるでしょうか? アニメを楽しんだり、音楽や映画を楽しんだりするでしょうか? 趣味のために時折財布に痛い出費をしたり、遠くまで旅をしたりするでしょうか?
そのすべてが「知的生活」の芽を含んでいるといっていいのです。

「知的生活の設計」P.10より

現代は日々山のような情報が生み出され、あらゆることが急速に変化しています。仕事に関係することはもちろん、趣味のことだって。

だから、それなりの情熱を持って追いかけていないと、すぐに取り残されてしまいます。以前は興味を持って見ていたジャンルが、育児、仕事、病気等々で少し離れていた間に大きく変わってしまっていた、といった経験は多くの人がしているでしょう

そういう状態を嘆くのでなく、速い情報の流れに置いていかれないよう日々自分の「知」をアップデートし、インプットするだけでなくアウトプットもこなして時代の波を乗りこなそう。そうじゃないと、現代に生きているのにもったいないよね? というのが、本書の趣旨であると私は理解しました。

「痴的」な生活も設計できる

で、以前にも紹介したこの話なんですが、

「知的生活」ならぬ「痴的生活」。この「痴」はエロい意味ではなく「何かに夢中になる、耽溺する」といった意味ですが、そういう生活を手放さないことを意識してやっていこう、という読み方もありだなと思いました。

そのように捉えると、本書は「痴」的な生活を切らさないための物理的スペースや時間の作り方、活動費用の確保の仕方、情報発信で痴的フィードバックを得て活動を強くする方法、などのテクニック集として読むことができます。

今まさに忙しくて趣味を失いそうな人が読む…にはちょっと硬いかもしれませんが、多忙に心を奪われ視野が狭くなっていても、本書は強気に10年後を見据えた提案をガンガンかましてくれます。

ゆるい情報でガス抜きするばかりでなく、こういう知恵を少しずつ消化していくことも欠かせないかな、と思います。

2019年の目標とか考えらんねーわ、というぐらい参っている方に、逆におすすめしたい本です。HOWを伝えるこの本のほかに、気持ちに火をつける何かも要るかもしれませんが。