Web文章術講座が「まず結論から書け」と言う理由

多くの文章の書き方講座、特にWeb用の書き方の解説では、初級編の最重要ポイントぐらいの位置づけで「まず結論(いちばん伝えたいこと、大事なこと)から書け」と述べているはずです。

読者を逃がさない+わかりやすい

この理由は2つあります。1つは「読者を逃がさないため」。Webでは無数のコンテンツが読者の時間を奪い合います。その中で、まず読んでもらわなければ何も始まらない。だから一番おいしいところを頭に持ってくるべきだ、という理論です。

もう1つは「読みやすく理解しやすい文章とするため」。最初に結論を置き、次いで各論に入っていく構造は、読者が細かな文章単位で納得しながら読み進められ、わかりやすくなります。これは前の記事で取り上げた「考える技術・書く技術」で述べている「ピラミッド原則」にも通じます。

「いちばん伝えたいこと」を頂点とする構造

ピラミッド原則とは、いちばん伝えたい重要なことを最初に、次にそれを支える「なぜなら」や「例えば」を配置していく文書構造のルールです。「考える技術・書く技術」の冒頭で、このルールは「自分の考えをわかりやすく伝えることを目的とする文章すべてに適応可能」であるとし、日本の多くの小学生が(たぶん今でも)最初にやらされるであろう時系列の作文と対比してみせ、何が言いたいのか誤解なく読み取りやすいことを示します。

前の記事では「考える技術・書く技術」が「難しい」と述べましたが、言っていることのキモは、シンプルで普遍的です。ただ、こういう文章の組み立て方に「ピラミッド原則」という名前を付けているのは、本書で初めて見ました。

本書の序文によれば、著者のバーバラ・ミント氏が自身の理論を最初に出版したのは1973年。氏の理論は広く普及してあらゆる場所で使われているとも言えます。また、世にある文章術の元祖みたいな感覚で「考える技術・書く技術」を読むのも面白いなと思います。